そこで銅版画の作業過程をアップしてみます!
*銅版画は凹版です。
木版画の凸版とちょうど反対です。
つまり、凹部分につまったインクが、紙に転写されるのです。
*銅版画には直接版に描く直接技法と、薬品で版をつくる間接技法があります。
直接技法は「ドライポイント」といわれます。
間接技法にはいろいろありますが、ここでは「エッチング」と
「アクアチント」のやりかたを説明します。
★用意するもの
○左上から
紙ヤスリ アルコール(松ヤニを落とすもの)
グランド(防食剤)ピカール 松ヤニ
○中央
銅版 ニードル
○その他
壁紙シート 水彩紙など

☆「エッチング」
線の表現に使います。
シャープで硬質な線になります。
1.銅版の裏に壁紙シートを貼る。

余分なシートをカッターで切り落とす。

2.プレートウォーマーに版をのせてあたためる。

版があたたまったらおろして、グランドをはけで塗る。
ムラにならないようすばやくさっさっと。
グランドが乾くまでしばらくおいておく。

3.ニードルで絵を描く。わたしはフリーハンドで描きます。
(下絵を転写することもできますが、ここでは省略)
力を入れずグランドを剥がす感覚で描くと描きやすい。

エスキースみたいなもの。でも描いてるうちに変わっていく。
4.腐蝕する。ここでは第二塩化鉄(写真の黒い液体)という溶剤を
使います。
描画した面を下に向けて浸ける(硝酸の場合は上向けに浸ける)。
切り目をいれた消しゴムではさんで、少し浮かせるようにする。
冬は一時間半くらい、夏は40分くらい浸ける。
気温が高いほど、腐蝕が早いのです。
今日は一時間ちょっと浸けた。

5.水できれいに洗う。
6.版のグランドをリグロインをつけたぼろ布でふいて、きれいに落とす。
エッチング完成!
ニードルで描いたところが凹になっています。

7.試し刷りしてみました。エッチングの線だけだとこんな感じ。
これからどうしようかな。。。

【関連する記事】